第2回日中財政研究会が開催されました
- jcpublicfinance
- 2024年12月4日
- 読了時間: 2分
更新日:9月16日
開催日: 2024年12月14日(土)14:00~
場所: 専修大学 生田キャンパス 3号館 333教室
プログラム
14:00 - 16:00毛 捷・黄春元(2018)地方债务、区域差异与经济增长―基于中国地级市数据的验证」 (地方債務、地域格差と経済成長―中国地級市データに基づく検証)
発表者:呉景亮(専修大学)

予算法の改正について説明している
活動報告
2024年12月19日に第二回日中財政研究会を開催いたしましたので、ここにその概要をご報告申し上げます。
今回の研究会では、中国の地方政府債務が経済成長に与える影響に関する実証研究について検討を行いました。本研究は2004年から2015年までの地級市データを用いた分析により、以下の重要な知見を提示しています:
第一に、地方政府債務が経済成長に及ぼす影響について、逆U字型の関係性が実証されました。具体的には、債務水準が一定の平衡点に達するまでは、インフラ整備や財源不足の補完を通じて経済成長にプラスの効果をもたらすことが確認されました。しかし、その水準を超えると、逆に経済成長を抑制する要因となることが明らかになりました。
第二に、本研究では地域による顕著な差異が確認されました。東部沿海地域と比較して、中西部および東北地域では債務平衡点が低く設定される傾向にあります。この地域差は、経済発展水準、財政状況、産業構造、不動産業の発展度合い、都市群への所属の有無など、多角的な要因によって説明されることが示されました。
これらの研究成果は、中国における地方政府債務問題の理解を深め、より効果的な政策立案のための新たな実証的根拠を提供するものとして、参加者間で活発な議論が展開されました。

本研究会は、日中両国の財政研究者による学術交流の場として、今後も定期的に開催してまいります。次回の開催詳細については、決定次第お知らせいたします。
<研究会のさらに詳細な情報は研究会事務局 (jcpublicfinance@gmail.com)までご連絡ください>



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